航空宇宙産業の抜本的な生産性向上のため、大学・企業の研究者が協働で「サイバー・フィジカル・ファクトリー*」実現に向けた研究開発を進めています。
航空宇宙分野に特有の高品質・多品種少量生産における企業のニーズに基づき、情報通信技術、加工組付けロボット、先端加工技術、AMR(自律搬送ロボット)の4つのスコープから相互に連携し、現場実装をゴールに研究開発を進めています。
*サイバー・フィジカル・ファクトリー:Cyber-Physical Systems 技術を応用した生産設備/システム
情報通信技術
データ解析、AI(人工知能)、最適化などのITを活用、超多品種少量生産の高度な生産管理を実現
既存の図書から新たな製品の製作手順書を自動生成
航空宇宙機パネルの熟練者による打音診断を自動化
- AIによる部品や製品の外観検査
- ビッグデータ解析による生産計画の最適化
- 熟練作業者の匠の技の解析、技能実習生の教育
- 事例から部品の製作工程の自動生成
加工組付けロボット
AI、制御、構造解析を駆使し、高精度を要求される各種作業をこなし、自動化工場を実現
- 市販汎用ロボットによる高精度加工作業の実現
- 力触覚による柔軟で高品位の加工作業
- 強化学習によるロボット動作の自動生成
- 進化的計算手法を用いた部品ハンドリング
AMR(自律搬送ロボット)
常に変化する工場内レイアウトに柔軟に対応し、自律性を備え、作業者と共存・協働する搬送ロボット
- 周囲の作業者が気付いているか、どう動こうとしているのか障害物を認識し、スムーズに移動
- 強化学習によるロボット動作の自動生成
- プッシュによるフィジカルな指示
先端加工技術
先端加工技術を駆使し、航空機部品に多い難削材・難加工部品の加工技術を高度化・効率化
高い精度要求・難加工材の加工効率化
切削加工を行う工作機械の動剛性モニタリング手法
- 高能率薄壁機械加工技術開発
- 工具内部冷却によるTi合金切削治工具寿命延長
- 電子エミッション検出により刃具被膜の劣化を測定
- 工作機械の動剛性監視