自律移動ロボットの位置推定に用いる地図作成
研究者:伊藤 聡
キーワード
自律移動ロボット(AMR)、環境地図、自己位置推定、設計図面、タブレットPC
ヒトやロボットの運動制御に関する研究を行っています。環境変化に柔軟に対応するための制御原理の究明を目指しています。
最近の研究テーマ
✦ ヒトの知覚(視覚・平衡)と運動学習
✦ 一つのモータで移動する受動車輪型ロボット
✦ 床反力情報を利用した立位・歩行制御
✦ 筋電信号から手指動作推定
研究概要
工場内を無人で部品等を搬送する自律移動ロボット(AMR:Autonomous Mobile Robot) を共同開発しています。本技術は、AMRの走行場所の地図の事前作成技術です。AMR が現在の自分の位置を知るには、その地点を含む場所の地図が必要となります。その地図は、開発中のAMR に搭載するセンサー(LiDAR) に依存した形式、すなわちPCD(Point Cloud Data)Mapとして準備する必要があります。従来は、その地図はAMR に搭載しているLiDAR を利用して計測し作成していました。そのためセンサを作動しながらAMR を現場で手動操作で走行させるなどが必要でした。本技術は、工場の設計図面とタブレット端末による計測(スキャン)により、その地図を3Dで作成する手法を確立しました。
産業界へのアピールポイント
- タブレットスキャンで工場内配置変更に容易に対応可
- GPS信号が使用できない場所でも有効
- 安全性が求められる自律搬送車等の手動操作が不要
- 自律搬送車等の手動操作のための社員講習も不要
実用化例・活用例
工場内の配置や材料・中間製品の置き場所がしばしば変わる工場に適用予定