打音のデータ解析による自動欠陥検知
研究者:横田 康成
キーワード
打音検査、ハニカムサンドイッチパネル、2重ループ機械学習アプローチ
2重ループ機械学習アプローチによる欠陥検知法を考案しました。
最近の研究テーマ
✦ ニホンザル鳴き声分析・検知、牛の咀嚼音から採食行動と反芻判別、航空機の打音による非破壊検査など、音や振動の分析
✦ 生体信号(ECG等)処理,医用画像(超音波エコー動画等)処理
✦ 航空機の部品生産工場の生産データ分析
✦ 交通データの分析
✦ 糖鎖の蛍光発光データの分析
✦ 教育上のデータの分析
研究概要
対象物の非破壊検査は、設備負荷やコスト面からより簡便な方法としての打音検査が注目されます。特に、航空機に用いられているハニカムサンドイッチパネル等の品質確認においては、打音検査が多用されています。
打音検査では、例えば検査対象の表面をハンマーで叩くこと等で発生した音の違いを基に、熟練検査者が内部の空洞や損傷等の不具合の有無を判断します。検査者のタッピング技術・聴覚・経験則などに依存するため、属人性が高くばらつきが大きい、検査者の身体的負荷が大きいといった問題があります。
本研究では、打音のデータ解析による自動欠陥検知を可能にするため、欠陥推定に学習を2重に回す新しいサイエンス的アプローチを考案し、欠陥検知法を確立しました。
産業界へのアピールポイント
- 構造物一般の打音検査法として幅広く利用可能
- 検査者への負担軽減
- 特許出願:特願2022-030636 (2022.3.1)
“欠陥検査装置及び欠陥検査方法”
実用化例・活用例
- 自動打音スクリーニング装置の開発
- 小型ロボットアームなどを用いて自動タッピング計測を行い、データ取得、解析、表示、確認までの一連の打音検査の自動化システムを構築することが可能