目視官能検査の自動化と判断根拠生成
研究者:加藤 邦人
キーワード
AI、官能検査、感性品質、検査の自動化・標準化、大規模視覚言語モデル
人の感性量に頼る官能検査をAIに学習させることに成功しました。匠の技などの暗黙知の学習を目指しています。
最近の研究テーマ
✦ コンピュータビジョン、画像認識の基礎理論と産業応用
✦ 深層学習
✦ 画像認識、物体検出、追跡、行動認識、異常検知
✦ 感性情報処
研究概要
官能検査とは、人間の五感(目・耳・鼻・舌・皮膚)を使って製品の品質を判定する検査です。目視による官能検査の場合、製品の色合いや模様などの感性量に基づいて検査が行われるため、検査員によって判定にばらつきが生じることが課題として挙げられます。この問題によって、製品の安定した検査や評価の統一、検査員の教育が難しくなっています。これを解決するためには官能検査の自動化により、良否判定とそれに伴う判断根拠を得ることのできる技術が求められます。
そこで、AI技術と認知科学の知見を組み合わせ、人の感性に従った良否判定と判断根拠の生成を自動で行う研究に取り組みました。具体的には、検査員から得られる木目画像に対する良否判定と判断根拠を用いて、大規模視覚言語モデルを追加学習します。これによって、検査員の感性に基づいた良否判定と判断根拠の生成が可能になります。
産業界へのアピールポイント
- AI技術と認知科学の融合
- 感性の解明
- 大規模視覚言語の活用
実用化例・活用例
- 最適化評価関数設定を学習で支援
- 現場担当者の客観的評価判断を活用