代理モデルを用いた最適化手法の開発
研究者:中根 拓未
キーワード
最適化、進化的アルゴリズム、代理モデル、シミュレーション
機械学習を活用してものづくりが抱える問題の解決に取り組んでいます。
最近の研究テーマ
✦ 塑性加工の加工パラメータの自動最適化
✦ 画像生成AIのものづくり分野への応用
✦ 進化計算を活用したコンピュータビジョン
研究概要
実世界での最適化問題ではコンピュータシミュレーションや物理的な実験によって解候補を評価する必要があるために、現実的な時間での最適化が不可能なケースが多く存在します。そこで、ニューラルネットワークやガウス過程回帰などの回帰分析手法によって計算コストが安価な代理モデルを作成し、代理モデルを評価関数として最適化を行うアプローチが提案されています。
代理モデルを用いた最適化では代理モデルの精度(評価関数の再現度)が最適化性能に大きく影響します。しかし、代理モデルの更新には高コスト評価関数の評価値が必要なために頻繁に行うことができないため、代理モデル更新に使用するデータの選定が重要となります。本研究では汎用的な最適化手法の1つである進化的アルゴリズムを採用し、代理モデル上を徹底的に探索することで従来手法よりも多くの候補の中から更新用データを選択する手法の開発を進めています。提案手法によって最適化にとってベストな代理モデルを構築することで、最適化精度の向上や高コストな評価回数の削減を目指しています。
産業界へのアピールポイント
- シミュレーションなどを伴う時間的コス トの高い問題を現実的な時間で最適化
- 進化的アルゴリズムによって多様な最適 化問題に適用可能
実用化例・活用例
- シミュレーションを用いた加工条件の最適化
- 製品生産時のフィードバックを活用した加工条件の動的最適化